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英語が苦手な先生必見!小学校の英作文の指導法と添削のポイント

小学校の英語が必修になったものの、「英語が苦手…」とお悩みの先生は多いのではないでしょうか?

特に5年生からはスピーチ原稿や英作文などのライティングが始まり、添削などの面で指導が低学年よりも難しいと感じるかもしれません。

 

そこで、この記事では小中学校で教えていた私が、実際に注意していた指導や添削のポイントをご紹介します!

 

  • 英語が苦手で、どう指導や添削すれば良いか悩んでいる
  • 英作文の添削のコツを知りたい
  • 英作文の授業で、どんな点に注意して指導や添削するべきか知りたい

英作文について、こんなお悩みをお持ちの先生方におすすめの記事です。

 

英語が苦手な先生必見!小学校の英作文の指導法と添削のポイント

英語が苦手なことは珍しいことではないですし、小学校の先生で英語が苦手な方はとても多いんです。

 

令和3年度の文部科学省の調査によると、調査対象の先生で、英検準1級以上のレベルの資格を持つ方は1.5%でした。

(参考:令和3年度公立小学校における英語教育実施状況調査

 

また、小学校の先生で中高の英語の教員免許を持っている方もまだまだ少ない状況です。

だからこそ英作文指導のポイントを把握して、少しでも英語指導への悩みが減れば幸いです。

 

小学校の英作文の指導法

英作文の指導の流れと、それぞれのステップで私が心がけていたポイントを紹介します!

合わせて、英語が苦手な生徒も書きやすくなる工夫も解説していきます。

 

英作文に使えるキーフレーズを確認する

作文を書き始める前に、キーフレーズを確認します。

 

自分たちが単元で学んだ中で、スピーチに使えそうなフレーズを板書します。

教科書のスピーチ例や過去に生徒が書いたものを参照して、文章の流れを書き出すのもおすすめです。

 

例)小学校で将来の夢についての英文スピーチの板書:

I want to be a/an ~.

I like ~.

 

ここでフレーズの意味も再度確認しておくと、スピーチの原稿作りがスムーズになります!

 

スピーチに使える文章を黒板に書き出すことで、英語が苦手な生徒も

  • フレーズがどんな意味か
  • 何を書けば良いのか
  • どんな流れで文章を組み立てればよいか

が分かりやすくなります。

 

スピーチ例:

I want to be a makeup artist.

I like making people beautiful.

メイクアーティストになりたいです。

人を綺麗にするのが好きだからです。

 

 

教科書の単語リスト&自作の単語カードを活用する

ライティングでは、生徒から「これは英語でどう言いますか?」と質問を受けることが多々あります。

対処法として、教科書の単語リストと自作の単語カードを活用するようにしました!

 

教科書の単語リストを使ってもらう

作文を書き始める時に、分からない単語があればまず教科書にある単語リストで調べるように伝えています。

今後のことを考えて、生徒にはまず自分で調べる癖を付けてもらいたかったためです。

 

調べても分からない単語は生徒に伝えますが、できるだけ簡単で生徒のレベルに合う言葉で対応するようにしました。

 

この対応については後述しているので、こちらを参考にしてください。

 

単語カードを黒板に貼る

また、よく聞かれる言葉は単語カードにして、黒板に貼っていました。

何を書いたら良いか分からない生徒にとっては、選択肢があることでトピックが絞りやすくなります。

 

このように、カードの表には絵と英単語を載せて、裏側にはマグネットを付けて作っていました。

これは普段の授業から、新出単語を覚えられるように暗記カードとして使っていました!

 

チェックリストを使って、生徒が自分で作文を添削する

英作文が書き終わったら、生徒に一度自分で書いた文を添削をしてもらいます。

ただ、文法をまだ学んでいないことから、以下のポイントを確認するように伝えていました。

 

★自分で添削する項目3点

  • 文章の最初の文字は大文字か
  • Iは大文字にできているか
  • 文の終わりには.(ピリオド)や?!があるか

 

自身で添削してもらう項目は、ライティングの基礎である3つのポイントに絞っています。

これは英語が苦手でもパッと分かるもので、最低限のレベルの項目に厳選しています。

 

この自分で添削する項目は、担当しているクラスの実情に合わせてアレンジするのがおすすめです。

 

先生が添削をする

自己添削の後は、先生が生徒の文章を添削するかと思います。

その際、ネイティブや英語指導助手の先生にお願いできればベストですが、そうできるとは限りません。

 

私の場合は、以下の項目を確認するようにしていました。

 

  1. 生徒が自分で採点する項目3点
  2. スペルミス(bとdや、lとrなどが間違いやすいため要注意)
  3. 基本的な文法のチェック(現在形で揃っているか、文法的におかしなところはないかなど)
  4. 不自然な表現はないか
  5. よりシンプルな言い回しはないか(スピーチでは暗記が必要であるため、できるだけ簡単な表現を検討しました)

 

英語が苦手な先生にこそ知ってもらいたい、添削のポイント2点は後述したのでこちらからご確認ください。

 

レベルに合った指導は必要なので、英語の習熟度の高い子にはその子が書いた文章でできる限り対応するようにしました。

 

英作文をリライトする

生徒には添削された内容をもとに、清書をしてもらいます。

これはとても大切なプロセスになるため、必ずするようにしていました。

 

リライトすることで 正しい表現を身に付けたり、題材とスピーチの内容が合っているかを考える機会を設けたりできます。

 

スピーチでの補助

生徒がスピーチをする時は、先生から 生徒へ聞き取れた内容を確認するのがおすすめです。

一つのクラスに習熟度が異なる生徒がいるため、スピーチでの補助は必要だと感じたためです。

 

スピーチの題材によりますが、「何になりたいって言ってた?」「どうして?」などの問いかけをしていました。

 

こうすることで、生徒は自分が聞き取れた内容が合っていたのか、またスピーチがどんな内容だったかを確認できます。

 

先生必見!英作文の添削の2つのポイント

生徒に一度スピーチ原稿を書いてもらった後、先生が添削するかと思います。

その際に気をつけておくと良いポイント2点を紹介します。

 

難しい文章はシンプルにする

日本語でも使えるテクニックですが、作文では端的で分かりやすい文章を目指すのがおすすめです。

 

一般的に、英語では一文の長さを15語〜25語程度に抑えると分かりやすいと言われています。

私の経験上では、小学校の英作文であれば一文が5〜10語程度になることが多かったです。

 

文章を短くするには、"I think"などの無くても意味が通る表現を消します。

 

例:I think I want to be an astronaut.

I think I want to be an astronaut.

 

小学生でも分かる表現やポジティブな言葉に言い換える

小学校高学年になると、言いたいことを英語にするのが難しいと嘆く生徒が多いです。

そんな時は、小学生でも分かる言葉を使うことを意識するのがおすすめです。

 

実例を一つご紹介します。

★実例

小学生最後の英語の授業では、将来就きたい職業についてのスピーチをすることになりました。

その際、生徒から「世界征服って英語でなんて言うの?」と質問を受けました。

皆さんならどのように答えますか?

 

この時、私は"world leader"と答えました。

確かに、そのまま訳すのであれば"dictator(独裁者)"になります。

 

ですが、小学生が知っているレベルの単語を使ってポジティブに換言するため、world leaderを選びました。

 

大人でも同じですが、新しい単語よりもすでに知っている単語であれば覚えやすいですよね。

また、ポジティブな言い換えは相手の心を動かしやすく、交渉などビジネスの場でも役立ちます。

 

まとめ

小学校高学年の英語の授業ではスピーチや英作文など、添削や指導に難しさを感じるかもしれません。

だからこそ、ライティングの授業の流れや添削のポイントを把握することが大切になります。

 

特に文章をシンプルにする力やポジティブで分かりやすい表現にする技術は、普段の授業でも必ず役立ちます。

英作文の添削に悩んでいる先生に、少しでも参考になれば幸いです。

 

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