授業アイディア

楽しい授業アイディアにおすすめ:英語で謎解きゲーム!

「楽しい英語の授業をしたいけれど、どうしたら良いか分からない…」と悩む先生は多いのではないでしょうか?

そこでおすすめなのが、謎解きゲームです。

 

この記事で紹介するステップを踏むことで、初心者でも簡単に謎解きゲームを作ることができます。

英語が苦手な生徒も楽しめる、英語の授業をしましょう!

 

こんな方におすすめ

  • 授業アイディアにお悩み中の先生方
  • 子どもたちが楽しめる授業アイディアを知りたい方

 

私は英語の授業で使いましたが、どんな教科にも応用できます!

ベテランの先生からも「すごい!!」や「楽しそう!」のお声をいただけました。

 

謎解きゲームって何?

簡潔に表現すると、閉じられた空間から脱出するなど、ミッションをクリアすることを目的に、謎を解くゲームのことを指します。

英語では、escape roomやescape gameと呼ばれています。

 

アプリなどPCやスマートフォンを使って解くゲームもありますし、謎解きゲームのイベントなどに参加することも可能です。

 

一度体験してみたい方には、東京ミステリーサーカスがおすすめです。

 

授業で謎解きゲームをするメリット

実際に授業で謎解きゲームをして感じたメリットや効果を紹介していきます!

 

ゲーム要素たっぷりで、教科嫌いの子でも楽しみやすい

普段はふざけがちな生徒やSlow Learnerの生徒も、積極的に参加してもらうことができました。

 

教科に苦手意識がある生徒でも、クラスの友達と一緒に問題を解くことができたため、積極的に自ら考えようとする姿勢が見られました。

 

また教科書を使う授業とは違って、お互いに活発に意見を交換しあえるので、教科が嫌いでもとっつきやすいアクティビティになります!

 

 

新学習指導要領の「生きる力」を育める

ペアやグループでの対話を通して謎を解くことで、答えを導くまでの様々なアプローチに気づくことができます。

 

実際に自分が学んだこと(知識)を活かして、自分の考えを作って相手に表現するプロセスを体験できます。

 

 

楽しくアウトプットができる

言語学習では、学んだことを使えるようにすることがとても重要です。

 

小中学校の英語では、スピーチやプレゼンテーションがありますが、そういったアウトプットに苦手意識を持つ生徒が大勢いるのが現状です。

 

過去に英語教育のボランティアをしたときに、いくつかの英語のゲームを交えたことで、生徒に「初めて英語を楽しく感じました!」と言ってもらえたことがありました。

 

英語を使う楽しさを知る一つのきっかけとして、ゲームは特に苦手意識のある生徒に効果的だと感じました。

 

 

どんな教科や単元にも応用できる

このアイディアは英語の授業だけじゃなく、どんな教科や単元にも応用できます

 

設定を変えるだけでも、違うゲームのように見えるので、応用しやすい授業アイディアになっています。

 

私自身、アメリカの中学校で、数学でこのようなゲームの授業を受けたことがあります。

 

教室の壁に、たくさんの数学の問題が貼られていました。

答えは2つの選択肢から選べるようになっていて、選択肢した答えの隣に書いてある番号の問題へ移っていくスタイルでした。

 

間違えると、前やった問題の番号が出てくるので、どこかで間違えたことが分かるようになっていました。

ただ問題を解くよりも楽しく感じられた授業でした!

 

授業で謎解きゲームをやってみよう

ここからは、授業で謎解きゲームをする際に注意するべきポイントや、ゲームを作成するステップをご紹介します。

 

気をつけるポイント

謎解きゲームを作る前に、考えておきたいポイントが2点あります。

この2点を明確にしておくと、ゲームを作成しやすくなります!

 

所要時間を決める

クイズが何問必要かを計算するために、授業で割ける時間を決めましょう。

ゲームの設定、ルールの説明や、答え合わせの時間を入れるのをお忘れなく!

 

また、ゲームに時間制限を設けると、さらに盛り上がるのでおすすめです。

 

生徒たちに何を最後に残したいのかを意識する

授業で謎解きゲームをする場合は、ここが一番大事なポイントです。

 

どの授業でもそうですが、ただ楽しいだけではなくて、授業の目的を意識しましょう。

目的から外れてしまうと、自分が思っていたような学習から離れてしまいます。

 

どの単元で、どんな知識を身につけたり、応用してもらいたいのかを考えることで、謎解きのテーマも決めやすくなります。

 

使用するもの

 

必要なものリスト

  • パワーポイント資料
  • 生徒が使えるツール(教科書など)
  • 生徒用のプリント
  • 時間制限をする場合はタイマー(無くてもOKです)

 

今回の私の授業では、プリント、教科書、パワーポイントの3アイテムを使用しました。

私が行った授業は英語の総復習にしたかったので、生徒が使えるアイテムは教科書のみにしました。

 

単元などによって使用するアイテムは変わりますので、それぞれの意図や目的に合わせて変更していただければと思います。

 

ポイント

ゲームに時間制限を設けるのであれば、大きいタイマーや時計を見える位置に置いておくのがおすすめです!

私は教室にある時計を使いましたが、タイマーを使うことでより臨場感が出るかと思います。

 

授業で謎解きゲームを作るステップ

ゲームを作成する際、「授業で謎解きゲームをしました!」という記事は見つけても、その肝心の作り方は日本語では見当たりませんでした…。

英語で私が見つけた情報と、実際に授業をやって考えた改善点をベースに、簡単に謎解きゲームを作れるステップを紹介していきます。

 

1. レッスンの目的を明確にする

まずは、ゲームをする目的を明確にしましょう。

たとえば、どの単元でどんな文法やフレーズ、新出単語などを取り扱うかを決めます。

 

1年間の復習であれば、主な文法やフレーズを選ぶのでも良いですね!

テストの復習にゲームをするなら、正答率が低かった問題を参考に考えるのもおすすめです。

 

2. ゲームのテーマと設定を決める

ステップ1で決めた、目的と合ったテーマ・設定だとベターです。

例えば、小学校最後の英語の授業だったので、私はこんな感じで決めました。

 

教科:小6の英語

目的:この一年で学んだ英語の総復習をする

 

所要時間:説明5分+ゲーム15分

テーマ:卒業式

 

設定:あと15分で卒業式が始まるのに、卒業証書の入った箱のロックが開かない…!

このままでは卒業式はできず、小学生のままになってしまう。

謎を解いて、ロックのパスワードを先生たちに教えてあげよう!

 

ほかにも、こんなテーマ/設定はいかがでしょうか?

非日常を感じられるテーマの方が盛り上がりやすいかと思います。

 

【テーマ・設定の例】

  • 記憶喪失になった担任の先生の記憶を取り戻そう!
  • 火星への遠足
  • 〜時代へタイムスリップ

 

3. 最後のキーワードを決める

最後にロックを解除したり、大きな謎を解く時に使う、最後のキーワードや数字を決めます。

 

この最後のキーワードに導けるように、問題を作っていくと◎です!

私の場合は、卒業式がテーマだったので、最後のキーワードはGraduation Ceremony (卒業式)にしました。

 

4. 謎を作る

謎のレベルは簡単すぎず、難しすぎないようにしましょう。

問題が簡単すぎてもつまらないですし、難しすぎるとやる気がなくなってしまいます。

 

生徒たちのレベルに合わせた問題を作るのがおすすめです。

例えば、小学校高学年レベルなら、暗号を使うなど一捻り加えたクイズが特に盛り上がりました!

 

選択問題

A〜Dなどの選択肢から、クイズの答えを選ぶ問題ですね。

全問解いて、選択肢の答えを並び替えるとキーワードになるような一捻りがあると面白さ倍増ですね!

 

先生に情報を聞きに行く問題

"Where did you go?"など、生徒たちが先生と英語で話す機会を設けるために、情報を聞きに行くミッションも加えました。

子どもたちが発することのできるフレーズを取り入れてあげることで、明確な意図を持って会話をすることができます。

 

暗号の解読問題

A=1, B=2など、アルファベットの順番を数字にした暗号などを使って、子どもたちに解読してもらう問題も面白かったです。

アルファベットを数字に置き換えて、月や曜日、物の名前などを解読するクイズに使いました!

 

法則性を見出す問題

与えられた情報から法則性を見出す問題は、「こうじゃない?」など、意見の交換を活発にできるのでおすすめです。

 

例えば、私は暗号の解読と組み合わせて、こんな問題を作りました!

皆さんも一緒に考えてみてくださいね。

 

法則性は分かりましたか?

この問題では、「きのう」のグループは過去形、「きょう」のグループは現在形になるように分けています。

 

また、暗号の解読も組み合わせていて、アルファベットの順番の数字を書いています。

例えば、7と15なら、7番目のアルファベットGと15番目のOを合わせて、GOになります。

 

こうやって解読していくと、以下のように整理できることに気づきます。

過去形 → 現在形

went → go

had → have

enjoyed → enjoy

was → is

 

答えはisになります。

 

5. ゲーム全体をチェックする(他の人にチェックしてもらう)

ゲームが一通りできたら、第三者に実際に解いてもらいましょう!

できれば同じ教科や学年を担当されている方にお願いする方が、より参考になるフィードバックをもらえるかもしれませんね。

 

チェックしてもらうポイント

  • 分かりづらい表現や説明はないか
  • クイズは難しすぎないか
  • 制限時間内に解けそうかなど

 

 

工夫のポイント

実際に授業で謎解きをやってみて感じた、課題や工夫すべきポイントを紹介します。

 

ペアもしくはグループで謎を解く

席が近い生徒をペアにして取り組みましたが、好きなもの同士のペアの方がうまく行きやすいかと思います。

クラスの雰囲気に合わせてペアかグループかを決めるのも良いかもしれませんね!

 

例題を設ける

ゲームを始める前に、例題をクラスで一緒に解くのがおすすめです。

どういうことに気をつけて考えたら良いのかを理解してもらえます!

 

例題をやっておけば、その後問題を自分たちで考える時に質問されることが少なくなります。

 

難しいクイズや分かりづらいものは最初に説明してから、ゲームをスタートする

他の人にチェックしてもらっても、生徒にいざ解かせてみると、分かりづらいクイズや表現が出てくると思います。

 

一度きりの授業でない場合は、次に同じゲームをする際に難しいクイズや分かりづらい表現を最初に説明してしまいましょう!

 

事前に説明しておけば、クイズの途中で質問されることが少なくなりますし、子どもたちも理解した上でクイズに取り組めます。

 

 

 

まとめ

(追記)2023年3月にイギリス発の教育系出版社Twinkl様のメディアに当記事を紹介していただきました!

謎解き以外にも面白いゲームを知りたい方は、Twinkl様のこちらの記事を参考にしてくださいね。

 

授業を「楽しい!」と思えることで、今まで苦手だった教科にも興味を持てます。

この謎解きゲームのアイディアが、より多くの子どもが学びの楽しさに気づくきっかけになれば幸いです。

 

この他にもぴか英語では、アメリカ文化や楽しい授業アイディアなども紹介しています!

 

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