日本の英語教育ではアメリカ英語を取り扱うことが多く、イギリス英語に触れると分からない単語に出くわす方も多いのではないでしょうか。
それもそのはず!
イギリス英語もアメリカ英語もどちらも同じ「英語」ですが、使う言葉や表現、アクセントなどが違います。
そこで、今回は知っておきたい、メジャーなイギリス英語に焦点を当てます。
私がイギリスへの海外出張の際に出会ったイギリス英語や、イギリスからの友人に教えてもらった表現も紹介していきます!
イギリス英語を知るメリット
自分とは異なるバックグラウンドを持つ人ともスムーズにコミュニケーションが取れる
相手が使う単語を知らないと、「それってどういう意味?」と悩んだり、「何を言いたいのか分からない」と言った事態が発生することもあります。
言葉によっては、片方の国ではあまり良いイメージが無いものでも、もう一方の国では普段から使われていたりします。
言葉の使い方によって得られるイメージが大きく変わるため、事前に言葉の違いを知っておくことで、変な誤解を招くことがなく会話できるようになります。
その国ならではの世界観を学べる
アメリカ英語もイギリス英語も同じ「英語」ではありますが、その国ならではの独特な表現は多く存在します。
そういった表現から、その国ならではの考え方や価値観を感じることができます。
知っておきたい、メジャーなイギリス英語
今回紹介するメジャーなイギリス英語をリストにまとめました!
日本語 | イギリス英語 | アメリカ英語 |
---|---|---|
1階 | ground floor | first floor |
エレベーター | lift | elevator |
トイレ | toilet / loo | restroom / bathroom |
地下鉄 | tube / underground | subway |
片道切符 | single ticket | one-way ticket |
往復切符 | return ticket | round-trip ticket |
(スラング)とても、非常に | bloody | - (アメリカ英語では使用されない) |
ごみ | rubbish | garbage |
水着 | swimming costume | swimsuit |
なす | aubergine | eggplant |
フライドポテト | chips | French fries |
ポテトチップス | crisps | potato chips |
〜の好み | one's cup of tea / cuppa | one's thing |
ママ / お母さん | mum | mom |
パジャマ | pyjama | pajama |
それでは一つ一つを詳しく見ていきましょう!
ビジネスの場でも使われるイギリス英語
イギリス・コーンウォールにある取引先へ出張へ行った際、大学の授業で学んだイギリス英語に沢山遭遇しました。
以下の単語は実際に出張の際に使われた単語なので、特にイギリス出張のある方は覚えておくと役立ちます。
ground floor 1階
イギリス英語での階数の数え方は、日本語での数え方と違うため注意が必要です。
日本語 | イギリス英語 | アメリカ英語 |
---|---|---|
1階 | ground floor | first floor |
2階 | 1st floor | 2nd floor |
3階 | 2nd floor | 3rd floor |
アメリカ英語では、日本と同じ数え方で、1階は1st floor, 2階は2nd floorのように表現しますよね。
対するイギリスでは、1階はground floor, 2階が1st floor, 3階が2nd floorとなります。
イギリス英語かアメリカ英語かによって、ズレが発生してしまいます。
ground floor= 地上の階、という意味で「1階」と覚えると分かりやすいかと思います。
lift エレベーター
アメリカ英語ではelevatorですが、イギリス英語ではliftと呼ばれます。
動詞のliftは「上昇する」という意味があるので、「上昇する物=エレベーター」と覚えると印象に残りやすいですね。
toilet トイレ・お手洗い
イギリス英語でのtoiletは、日本語と同様にトイレを意味します。
アメリカ英語でもtoiletという言葉は存在しますが、便器自体を指してしまいます。
あまり綺麗なイメージではなく下品な言葉に当たるため、アメリカ英語では使用することが少ない単語です。
tube / underground 地下鉄
tubeやundergroundはイギリス英語で「地下鉄」を意味します。
undergroundは地下なので、イメージを結びつけやすいかと思います。
アメリカではsubwayと呼ばれていたので、tubeと初めて聞いたときは驚きでした。
ちなみに、片道切符と往復切符も表現方法が違います。
片道切符
(イギリス英語)a single ticket
(アメリカ英語)a one-way ticket
往復切符
(イギリス英語)a return ticket
(アメリカ英語)a round-trip ticket
映画に出てきたイギリス英語
先日、旦那さんと一緒に「The King's Speech(邦題:英国王のスピーチ)」を観ました。
その中で出てきた、有名なイギリス英語をご紹介します。
この映画を見た際は、以下の3語に注目して聞いてみてくださいね!
bloody
怒っている時や強調したい時に使われる、イギリス英語のスラングです。
文脈で良い意味か悪い意味の強調かを判断する必要があります。
例文:It’s bloody cold!
とっても寒い!
アメリカ英語では「血まみれ」という意味のみなので、強調の言葉としては使われません。
loo
初めて聞いたときは驚きましたが、toiletと同様、looはトイレを意味する言葉なんです。
音が可愛いので、トイレのイメージと結びつきませんが、よく使われるので覚えておくとベターです!
rubbish
ゴミを指す単語で、アメリカ英語であればgarbageと言います。
また、ゴミ箱を言いたいときは、イギリス英語ではrubbish bin、アメリカ英語ではgarbage canと呼びます。
その他の日常生活で使われるイギリス英語
ここからは、衣服や食べ物、イギリスならではの独特表現など、身近に使われるイギリス英語をご紹介します。
衣服関連
swimming costume
文字から想像できるように、水泳に使われるコスチュームということで、「水着」を意味します。
イギリスに以前住んでいた友人から聞いた時は、「コスチューム!?」と、軽いカルチャーショックを受けました。
アメリカ英語では、swimsuitと呼ばれることが多いです。
食べ物関連
aubergine
aubergineは日本でもよく食べられている、あの野菜を指します。
アメリカ英語では、形からeggplantと呼ばれています。
chips
チップスはアメリカ英語だとポテトチップスを指しますが、イギリス英語ではフライドポテトを意味する言葉です。
イギリスにはFish and Chipsという有名な料理がありますね!
名前から推測すると、魚とチップスのイメージかと思いますが、実は魚のフライとフライドポテトが正体です。
crisps
chipsがフライドポテトなら、フライドポテトはイギリスではなんと呼ばれているか気になりますよね。
答えはcrispsです。
crispで「パリパリする」といった意味を持つので、パリパリするもの=ポテトチップスと覚えると印象に残りやすいと思います。
独特表現
one's cup of tea
イギリスと言えば、紅茶やアフタヌーンティーをイメージする方は多いのではないでしょうか。
そんなイギリスならではの独特表現が存在します。
one's cup of teaで「〜の好み」と表現ができます。
例文:It's not my cup of tea.
和訳:私の好みじゃない。
この表現はcup ofをつなげて省略した形にすると、cuppaと表現もできます。
例文を(It's) not my cuppa (tea). と省略する方もいらっしゃいます。
この場合、文脈上判断できるため、It'sもteaも省略可能です。
イギリス英語の綴りのルール
イギリス英語の綴りには法則があるので、代表的な3つをご紹介します。
or → our
アメリカ英語ではorと綴る単語も、イギリス英語になるとourと綴ります。
例:【アメリカ英語】color → 【イギリス英語】colour
この他にもodor / odour, neighbor / neighbour, flavor / flavour などがあります。
ize → ise
アメリカ英語ではorと綴る単語も、イギリス英語になるとourと綴ります。
例:【アメリカ英語】realize → 【イギリス英語】realise
他には、organize / organise や apologize / apologiseなどがこのルールに従っています。
ちなみに、surpriseなどはアメリカ英語でもイギリス英語でも同じiseで綴るため、全ての単語に当てはまる訳ではありません。
er → re
liter / litre(リットル)など、アメリカ英語とイギリス英語でeとrの順が逆になるものがあります。
例:【アメリカ英語】theater → 【イギリス英語】theatre
この他にも、center / centreなどが有名な一例です。
アメリカでもcentreやtheatreと書かれていることはあるので、必ずしも使うルールではありません。
番外編
番外編として…pyjamaとmumの二語をご紹介します。
アメリカとイギリスで綴りが少し異なる単語ですが、単語を見ればなんとなく意味が分かるかと思います。
mum
イギリス英語のママを意味する単語です。
アメリカ英語ではuをoに変えて、momと表記するのが一般的です。
pyjama
綴りから推測できますが、パジャマを意味する言葉です。
イギリス英語ではパジャマをpyjama、アメリカ英語ではpajamaと書くので一部注意が必要です。
schedule
また、綴りの違いはなくても、発音の違いがある単語を一つご紹介します。
scheduleはアメリカ英語とイギリス英語で発音が変わってきます。
最近はよくツイッターのSchedule(予約投稿)機能を使っています😊
数年前にイギリス帰国の友人から教えてもらったのですが、Scheduleってアメリカとイギリス英語では発音が違うんですね!イギリス英語、憧れます…✨🇺🇸schedule(スケジュール)
🇬🇧schedule(シェジュール)#英語学習 #英語の発音— ぴか 英会話レッスン始めました😊 (@youme_design) July 5, 2021
イギリス映画
"King's Speech(英国王のスピーチ)"以外に、イギリス英語に触れられる洋画をご紹介します。
ストーリーはもちろん、アクセントの違いやイギリスの文化を楽しめること、間違いなしです!
映画だからこそ、発音や見えたり聞こえる違いにも注目すると、さらに楽しめますね!
Harry Potter
日本でも大人気だったハリーポッターは、今年でなんと20周年になりますね!
一度は観たことがある方も多いのではないでしょうか?
実は、シリーズ第一話のタイトル「ハリーポッターと賢者の石」は、アメリカ英語とイギリス英語では少々違います。
★アメリカとイギリスのタイトル違い
アメリカでは、Harry Potter and the Sorcerer's Stone
イギリスでは、Harry Potter and the Philosopher's Stoneになっています。
アメリカ英語でのPhilosopherは、例えばアリストテレスなど、哲学者のイメージが強い言葉のため意外でした!
マーケティングの理由で英米で違うタイトルになったという説がありますが、タイトルで使用される単語にも拘っているところも面白いですね。
タイトルだけではなく細かな描写や言葉遣いなども違うようなので、イギリスとアメリカ版を読み比べるのも良いかもしれませんね!
Kingsman
「キングス・マン」は、英国紳士のスパイのコメディーチックなストーリーです。
英国紳士とスパイの組み合わせに驚きますよね!
見た目は紳士なのに、実は持っている物がスパイに必要なアイテムになっていたり、アクションも満載なので、普通のスパイ映画に飽きた方やコメディー要素のある映画を観たい方におすすめです。
2021年12月にはキングスマンシリーズの最新作が日本でも公開されるので、気になる方はぜひ見てみてくださいね!
About Time
About Timeは、21歳の誕生日にタイムトラベルをできるようになった男の人のストーリーです。
ラブストーリーの要素がありながらも、映画の最後に出てくるメッセージに心を動かされます。
毎日を生きる上で何が大切なのかを考えさせられる、とても素敵な映画です。
新年や結婚式のシーンもあるため、海外ではどんな風に過ごすのか勉強にもなりますよ!
また、映画の舞台はイギリスですが、アメリカ英語も出てくるので、両方の英語を聞くことができます。
Yesterday
もし世界からビートルズが消えたなら…!?という、ユニークな設定の映画です。
数多くのビートルズの名曲や日本でも有名なシンガーソングライター Ed Sheeranも映画に出てくるので、洋楽好きにはたまらない一作です。
ビートルズの曲が現代風にアレンジされていく様子を見るのも面白い要素の一つでした!
まとめ
メジャーなイギリス英語はいかがでしたでしょうか?
イギリス英語もアメリカ英語も同じ「英語」ですが、地域によって綴りや文化、使う言葉も違うのが興味深いですね。
こういった違いを知っておくことで、自分とは違ったバックグラウンドを持つ相手とも円滑にコミュニケーションが取れるようになります!
この他にもぴか英語では、食べ物のスラングやポケモンで覚える英語など、面白い切り口から英語を紹介しています。
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Thank you for reading!
See you soon!